カメラ!
2020年 01月 21日

図書館でデジタルカメラのしくみについての本を読んでみた。
知っているつもりで、原理は難しいものだ。うーむ。
そのなかで面白いと思った記述は35mmフィルムの画素数をデジタルに置き換えると
解像度的には600万画素とも言えるし、別の捉え方では2億画素とも言えるらしい。
あと、デジカメは画素数が多いほど画質がいいとは限らないらしい。
画素の一つ一つの受光素子は大きい方が光を多く取り込め、キレイな写真になるという。逆に受光素子が小さいと
キレイではないというのだ。とくにセンサーサイズが小さいと顕著だそうである。
ひとつの例えとしてクルマの排気量と馬力をあげていた。たしかに、軽自動車がコンデジで3ナンバーが中判なら5ナンバーのAPS-Cもしくはフルサイズがバランスがいいということだろうか。10年ほど前は1000万画素あれば十分と言われニコンは最上位機種もしばらくそんなものだったが、それ以降2000万、5000万…と増えているが、実はそこまでなくても困らない。実際に最新のCanonの1DXは画素数2020万画素のままで、書き込みの速度を優先させて、バシバシ撮れる機種にしたのが良い例だ。
技術の進歩とともに近い将来フルサイズで一億画素も現れるだろう。数字というのはヤバい。一億画素は1000万画素の10倍いいに違いないと思い込まされる。が実は単純ではないようだ。フルサイズであれば1000万画素でも畳くらいの大きさに伸ばすことが出来る。当然photoshopでサイズを大きくはする。
画像処理技術の進化はすごい。それは同時にカメラメーカーが突きつけられている脅威でもある。自動画像処理だ。つまりiphoneは何もしないでもキレイに撮れてしまうというやつだ。自分でRAWをLightroomであれこれやらないでもいいのだ。暗室みたいで面白いなんて喜んでいるのはマニアだけだ。
ちょっと前まではどの家庭でもコンパクトカメラをもっていたし、こだわるお父さんは一眼レフを買った。それが、ほぼスマホに置き換わった。カメラメーカーが昔ながらのカメラにこだわってる間にコンピューティングフォトグラフィーは違う方向性を突きつけて写真の概念が変わった。全自動とネットに直結だ。写真を趣味とする人間が理想とするテクノロジーではない。
この先さらにカメラと写真のあり方は変化していくだろう。スマホすらなくなるだろう。
ただ、僕が過去のフィルムカメラ達をみて思うのは、半端なオートマチックとプラスチック製品は救いようがないということだ。
金属で出来た機械仕掛のカメラは50年前のものでも使えるのにである。つまり今のデジカメ、スマホたちは当然永く使えない。せめて高級デジカメはセンサーとCPUを交換、バージョンアップ出来ればいいのにと思う。機材に愛着を持つ人のために中身丸ごと部品交換のチョイスがあってもいいはずだ。
最後に写真を愛する人へ自分がアドバイスするのは、まだスマホだけじゃなくて普通のカメラも使った方が良い。カメラはやっぱりちゃんと撮れる。
それと、大切な写真はスマホだろうとカメラだろうと、データのバックアップだけじゃなくてプリントにする。データは物質ではないから。
写真は40年前コンタックスTのレンズを10年前のリコーGRデジタル2で接写したもの。それでもってトリミングまでしている。細かいところは1/1.7センサーと思えないほどイケてる。そこらへんはさすがGRが名機といわれるゆえんかも。